親愛なる ペドロさん

今日からペドロさんのコーヒーがリリース。ほんのわずかだけどゲイシャのナチュラルロットだ。ペドロさんが扱うコーヒーはもうずいぶん前からだけど、ペドロさんの農園のコーヒーは去年の秋に販売した「エル・フエルテ」が最初。

話せば長くなるのでかなり端折るけど、これまでの小規模生産者がコーヒーの栽培を止め収穫は激減。コカ栽培への転換が相次いだ。その危機感を熱い想いで復活を試みた。2014年に次いで2015年と、カラナビとサマイパタにペドロさんはたくさんの小さな農園を開拓。文字で書けば「あっ、そうなんだ。。。」って思うけど、そんな簡単なことではない。まっすぐな情熱と使命感と覚悟なしで成し遂げられなかったはず。

去年、サマイパタで生産された「エル・フエルテ」、胸が一杯になった。 そんなある日、携帯が鳴った。「あ、Dさんから。。。なんでFaceTime?」着信すると、「オラ チカラ!」携帯画面の向こうでペドロさんとダニエラさんが笑っている。ええええぇ〜。

韓国のWorld Barista Championship (WBC) 2017の帰り日本に寄られたことは知っていたが、事の経緯は、前出のDさんがホテルにペドロさん、ダニエラさんを迎えに行ったときのこと。フロントで神妙な顔をしているペドロさん。フロントの方に尋ねると、「お客様に横井珈琲様に行く方法を聞かれました」と。飛行機で1時間半かかると伝えたところだった模様。東京からそう遠くはないと思われたんだと思う。そのお気持ちがうれしくてうれしくて。涙が止まらなかった。

先日、ペドロさんの二つのコーヒーをサンプルローストした。たまたま居合わせた入店間もないスタッフと19年のベテランスタッフに何の情報を与えず飲んでもらった。風味の違いは当たり前として、「共に温かさとエネルギーを感じます。。。」と。僕はペドロさんには深い愛を感じている一人だ。

ボリビアの生産者は口を揃えて「ペドロさんのコーヒーは魔法がかかっている」と。僕はペドロさんの愛と情熱の魔法だと信じている。 だから人の心を打つコーヒーなのだと。少しでもその想いに応えたい。まっすぐに。。。

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コロイコのホテルにて:丸山さん、ペドロさん、ダニエラさん