ボリビア(ヤナ・カチ)で見たキタのダイチ

アグロ・タケシ農園は、南ユンガス地方のヤナ・カチ(ヤナ:町、カチ:石という意)村という古い村に隣接している。このボリビアのヤナ・カチ(石の村)に初めて訪れ、当時、アグロタケシ農園の中でも一番標高が高い区画を回った帰り、目の前に広がる光景にとても懐かしい感情が沸いてきた。なんだろう、、、どこかで見た光景だ、、、、!!!!!夕張! 小学校の社会見学で行った夕張炭鉱でだった。

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鉱山で働く方々の「コロニー」というコミュニティ

夕張の炭鉱町、アイヌ先住民族ボリビアのコロニーと重なった瞬間。 ボリビアでは元々、鉱山従事者が集団居住を行い「コロニー」というコミュニティを作って暮らしを営んでいる。それはキタのダイチの炭鉱町と全く同じく日本各地から移住などで集まってきた炭鉱従事者に似ている。キタのダイチの開拓の歴史とアイヌ先住民族がコロニーの方々と重なり、ボリビアが心の中で繋がり遠くて一番近い生産国になった瞬間である。

発寒(はっさむ)は先住民族のことばに由来

発寒の地名は、寒さを発すると書くから冬は寒いんですよね、、、と道外の方々に何度か聞かれた。何気にそうかも、、、(笑)とも思っていたが、調べると「ムクドリがいる川」に由来する、とあった。(アイヌ語でハチャム・ぺッ)いくつかの小川を見ることが出来るが、そのほとりにムクドリを見たことはない。ちょっと発寒の歴史や北海道の開拓について少し。発寒本店が開店した1996年11月7日から数日が経った頃、ガラガラと戸が開きおばあさんが突然話し出した。

ここはね(お店がある場所)、田んぼがあってね、アイヌの人がそこの小川のほとりに住んでてさ、でね、あのマンションの隣にはね、囚人の刑務所があったのよ。。。」、更にリアルな悲しい歴史も教えてもらった。あのおばあちゃん、後にも先にもそれ以来一度もお目にかかってはいない。しかも、そのとき、お買い物に見えたのではなく、このことを私に言うただけに来てくれた。今思えばとても不思議な出来事。

開店して早々、北海道の開拓の歴史やアイヌ先住民族との関係性に関してたくさんの本を読んだ。調べていくとどこの国においても先住民族は追いやられてしまうことを知った。何ともやりきれない気持ちになったことをよく覚えている。シアトルに行ったとき、シアトルの由来は、スコ-ミッシュ族とデュワ-ミッシュ族の酋長の名前 (シールス)を英語に置き換えたもの、と現地のガイド(デュワ-ミッシュ族の子孫)から聞いた貴重な話。この二つの体験が北海道開拓の歴史とアイヌ先住民族のことはいつも心にある。

ボリビアコーヒーが一番好きになった理由もこの二つの体験にも繋がる。続く!

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JR発寒駅

はち切れそうな想いとは、、、、

コーヒー飲んで涙流したことなんかなかったんだけどな、、、(笑) 脱サラコーヒーオタク、22年前のことである。 そんな世界観すら知る余地もなかった。 ただ自意識が過剰だっただけ。 ものすごい小さいキャパで演じていたコーヒー屋。思い出すだけで恥ずかしくて顔から火が出そう、、、 だけど事実は事実。 しかし、一杯のコーヒーがきっかけにやがて海を渡り、生産地に立った脱サラコーヒーオタクは農園に着くなり、人目をはばからず、声を上げて泣いてしまった。「あ、横井さん泣いてる〜」もうどうしようもなかった。(笑) カップ・オブ・エクセレンスで優勝するとこんなに豊かになるんだな、本当に素晴らしいプログラムであることを改めて実感。皆さんの笑顔と何よりも奥様の笑顔にやられてしまった。うれしそうに農園を案内してくださったのは、コロンビア・カップ・オブ・エクセレンスの初代のチャンピオン、ロス・ノガレス農園のオーナー、今は亡きリカウルテ・エルナンデスさん。絶対に忘れない、忘れてはいけない。胸が一杯だった。

どんなに時代が進んでも、どんなに便利な世の中になっても、変わらないのは技術や機能だけではなく、人としての魅力があるかどうかだとつくづく思うのであります。熱い想いがじんじん伝わってくるコーヒーを作ってる人の愛情と困難に負けない強さに応えたい。私たちを家族と思ってくださる方々の想いに応えたい。こんな自分だけど精一杯、愛ある一杯に気持ち違えずお届けしたい。その中でも生産者としても人としても心から尊敬する生産者こそ、ボリビアのアグリカフェ社のオーナーであり生産者でもあるペドロさんなんです。今日はペドロさんのゲイシャをサンプルローストしました。色々な情景が頭を巡った。カラナビの風景。まだ見ぬペドロさんの新しい農園。ボリビアのコーヒーの灯火を消すまいと立ち上がられた強さ。私たちを思うペドロさんの温かさを感じ、心の真ん中がギュッと掴まれたような感覚に陥った。おいしい。ココに届くまでたくさんの熱い想いのリレーを経てやってきたペドロさんのゲイシャ。ちゃんとおいしく愉しんでいただけるよう万全の準備をしていきます。ご期待ください!

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世界遺産のある、サンタ・クルス県サマイパタにある美しいペドロさんの農園

ボリビアコーヒーとの出会い

ボリビアコーヒーとの出会いは、2004年のこと。 この年、はじめてボリビアでカップ・オブ・エクセレンスが開催されました その前哨戦として2003年には「マウンテンピーク」という国際品評会が開催され、そこに出品された 「リオ・コロラド」というコロニーのロットの出会いがはじめてでした。

・焙煎して「いや、堅い豆だなぁ〜」

・カッピングして「質感がなめらかで黒糖のような甘さがあるねぇ〜」

・何が違うのか明確に云えなかったのは確か、でも他の国にはない魅力を感じていた

ボリビアコーヒーはスペシャルティーコーヒーが産声を上げた2000年以降、アメリカ政府の経済援助が 盛んに行なわれ、小規模生産者やコロニーの方々にコーヒーの栽培に専念できるような環境が整えられ、 2003年からは「モクサプロジェクト」のもと、各生産者組合に最新の生産処理設備を導入し、生産者に チェリーの収穫、運搬、選別時の扱いにおける注意点などを教育する動きが活発になりました。 結果、前出の国際品評会からカップ・オブ・エクセレンスへの開催発展に繋がりました。

2006年のエボ・モラレス氏が大統領に就任を機に米国との関係をよそに、先住民の権利拡大、地方分権推進、 農地改革、土地所有制、天然資源の国有化などを盛り込んだ新憲法が2009年に発布、同年12月より実施されます。 これに伴いボリビア共和国は、ボリビア多民族国と名称を変えました。カップ・オブ・エクセレンスが開催された年と重なります。 (ご存じのアグロ・タケシが2009年ボリビアCOE最後のチャンピオン) 政権交代を境に、アメリカ政府の経済援助も停止し、開催資金のめどが立たなくなり、COEを開催する事ができなくなりました。

その後、ボリビアコーヒーはこのモクサプロジェクトやCOE入賞農園はじめコロニーの方々の手によって素晴らしいコーヒーが生み出されていきました。

かなり端折ったつもりですが、ちょっと長くなったので今回はこの辺で。 ボリビアづくしはまだまだ続く!

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エル・アルト空港(標高4,061m)に降り立ったときに現れた龍のような雲

ジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ(JBC)2018東京予選

今日から始まりました。 思い思いのプレゼンに心打たれ胸を熱くしたのは2008年。 スペシャルティーコーヒーっていいな、バリスタって凄いなぁ〜、やっぱ生産者が一番だな、、、、と痛く感動しのをよく覚えています。

今年もその季節。 参加される全てのバリスタの皆様、全てを出し切れますようにお祈りしています。 ステージではお一人ですが、生産者にまっすぐ一本の線で繋がってます。バリスタは生産者とお客様を繋ぐ架け橋。生産者、バイヤー、焙煎人の流れの中で、バトンという名のコーヒーをお客様にお渡しする最終ランナーなのです。 そして、会社の社長や上司、先輩、仲間、一杯のコーヒーが手許に届くまでじつに多くの方々の想いが込められ日本に届き、焙煎人の手から託されたコーヒー豆。東京ビッグサイトでお会いできますこと、愉しみに愉しみにしています。

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ブログ引っ越ししました

ご無沙汰しています。 「横井のさんかくらいふ」という名のブログを、オンオフ問わず書いて参りました。 この度、ココログからHatenaに引っ越ししました。 ブログタイトルは相変わらずの「横井のさんかくらいふ 」ですが、第二章と改めました。 仕事から少し離れた、かなりゆるめのペースになりそうですが、何卒よろしくお願いいたします。

9月18日でパセオのお店が3周年。 11月7日で本店は22周年。(会社設立は1996年2月26日) おかげさま以外の何ものでもございません。

そこで、パセオ店3周年の記念として、特別な想いがこもる生産者のゲイシャ種を二つを順にご紹介しようと思っています。 その生産者こそ、いっちばん尊敬する方であります。写真はぼけていますので次回ゆっくりと紹介させてください。 心から募る想いを冷静に(笑)お届けするため、経験させてもらったたくさんのあれこれ、たくさん感じたあれこれを、 これまたたくさんの画像を整理整頓しながら準備したいと思っています。

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コロイコのホテルにて